アルムナイ制度


アルムナイ(alumni)は「卒業生」という意味で、企業では退職した元社員を指します。

アルムナイ制度とは、退職した元社員とつながりを保ち、必要に応じて再び協力関係を築くための仕組みで、「カムバック制度」などの名称で導入されることもあります。

 

なぜ今、元社員とのつながりが注目されるのか

アルムナイ制度はもともと欧米の企業でおこなわれてきたもので、人材不足の深刻化、働き方の多様化といった背景から、日本企業でも人材確保の新しい手段として注目されています。

たとえば、退職者専用のSNSで近況を共有したり、社内の情報をメールマガジンで届けたりして、退職後もゆるやかなつながりを保つ企業が増えています。飲み会や情報交換会などの交流イベントや勉強会に招待するケースもあり、関係を続ける中で、必要に応じて再入社の案内を送ったり、副業や業務委託という形で協力を依頼する取り組みにもつながっています。

アルムナイという言葉自体は新しいものの、中小企業では以前から同じような仕組みが自然におこなわれていたと言えます。

たとえば、建設業では退職した職人に繁忙期だけ応援を頼んだり、IT企業では退職したエンジニアがフリーランスとして一部の開発業務を担当したりするケースがあり、これらはまさにアルムナイ制度に近い取り組みです。

 

メリットとデメリット

アルムナイ制度のメリットとしては、元社員は業務を理解しているため研修なしで即戦力となることや、採用コストを大きく抑えられる点が挙げられます。また、退職後に培った外部の知見を得られるほか、元社員が転職先で意思決定に関わる立場になると、自社との協業が生まれたり、良い顧客として継続的な関係につながるケースもあります。

一方、デメリットとして、退職者にどこまで社内情報を共有するかといった情報管理の線引きが難しいことや、

つながりを保つための連絡やコミュニティ運営など、関係維持に一定のコストがかかる点が挙げられています。

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