九都県市首脳会議(※首都圏の1都3県と政令指定都市の首長が、広域的な課題に共同で取り組む協議の場)は昨年11月、
いわゆる「朝の小1の壁」を解消するため、国に対して対策を求める要望書を提出しました。
朝の小1の壁とは、早朝保育の預かり開始時期にくらべて小学校の登校時間が遅くなることで、保護者が出勤のために家を出たあと、
子どもが自宅でひとりで過ごす時間が生じてしまう問題を指します。
入学前には両立できていた働き方が難しくなる家庭も多く、共働き世帯やひとり親世帯にとって深刻な負担となっています。
保護者の3割が「不安がある」
こども家庭庁が小学生の子を持つ共働き世帯等におこなった実態調査では、学校がある日の朝の主な居場所について
「こどもが一人で過ごす時間があり、不安がある」との回答が3割弱にのぼり、多くの保護者が現実的な不安を抱えている状況が明らかになりました。
一方、市区町村では朝の居場所づくりがほとんど進んでおらず、約97%が「実施していない(未検討)」という状況でした。
その理由として、人手の確保や場所の調整が難しいことが大きな壁になっていることも分かっています。
こうした状況を踏まえ、九都県市首脳会議は国に対し、自治体が安定して事業を進められるよう十分な財政支援を行うことを強く求めています。
また、「朝の小1の壁」は国や自治体だけでは解決できない問題であるとして、
国にはこの問題が社会全体で取り組むべき重要課題であることを明確に示すとともに、
企業がより柔軟な働き方を導入・拡大できるよう働き方改革を一層後押しする取り組みの推進を求めています。
会社にできる「朝の小1の壁」対策
たとえば、フレックスタイム制度や短時間勤務、テレワーク、時間単位の年次有給休暇の活用など、
従業員が子どもの登校時間に合わせて働くことができる柔軟な制度を整えることは、
朝の負担を軽減するだけでなく、従業員全体の働きやすさ向上にもつながります。