☆働き方改革でこう変ります


残業は最長 月100時間未満 違反には罰則

6月に成立した「働き方改革関連法案」について、主な改正事項を確認しましょう。

今回は「時間外労働の上限規制」についてみてみましょう。

◆◆時間外労働の上限の見直し◆◆

これまでの時間外・休日労働は、法律で手続きが定められているものの、何時間まで働かせることかできるかという上限の基準は厚生労働省の告示(法律ではありません)であったため、強制力はありませんでした。また臨時的にさらに延長して働かせることも定めることができたため、実質的に青天井だといわれていました。

それで、現行の時間外労働の限度基準を告示から法律に格上げして、臨時的な特別の事情があるとして労使が合意した

場合であっても、上回ることが出来ない上限が設定されました。さらに、罰則による強制力が与えられることになりま

した。

この改正が実施されるのは来年(平成31年4月1日)ですが、中小企業は1年猶予され(平成32年4月1日)から

となります。一部例外として「新技術の研究開発業務」など一定の適用除外が設けられています。

 

~時間外・休日労働の手続き~

法定労働時間(1日8時間、週40時間)・法定休日(週1日)を超えて働かせるためには、使用者は労働者と書面による協定(36協定)を締結し、労働基準監督署に届出なければなりません。この基本的な手続きには変わりはありません。ただし、労使協定の対象期間は1年に限るものとされ、「1日」「1か月」「1年」(これまでは「1日」「1日を超え3ヶ月以内」「1年」)について定めることになりました。また、協定で定める限度時間について、不必要な長時間を定めないよう事業場の業務量などを考慮して決めるよう明記されました。

 ~協定の限度時間~

協定で定める限度時間は、原則的な上限と臨時的な場合の上限の二段階で規制されます。 まず原則的な毎月の限度額時間は「1か月45時間」「年360時間」、1年単位の変形労働時間制を適用する場合は、「1か月42時間」「1年320時間」ですが、これは変わっていません。臨時的に特別な事情がある場合、通常月の限度時間を越えて更に延長する時間数を協定することができます(いわゆる特別条項)。これまではここに上限時間はありませんでした。

改正により定められた限度額は、休日労働の時間と併せて1か月あたり100時間未満、1年について720時間未満(休日労働含まず)を超えない範囲です。この「臨時的な限度」を適用する回数はこれまでどおり、1年について6回以内です。

~実労働としての限度~

  もうひとつ、新たに設けられた基準があります。協定で定められた時間内であっても、実際の労働時間が次の時間を越えてはならないものとされました。   ①②とも休日労働の時間を含みます。

実労働の限度時間

①1か月100時間未満

②直近2~6ヶ月 平均80時間以内

②は2ヶ月~6ヶ月、いずれも平均しても80時間以内でなければならないというもので、実務的には非常に管理が難しくなりそうです。忙しい時期でも80時間までと考え、それでもどうにもならない場合のみ100時間までと捉えておいてはいかがでしょうか。

社会保険労務 川﨑美嘉子

 

 

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