標準報酬月額が上がってから傷病手当金を請求したほうが得?

Q  入社して6ヶ月目の社員がメンタル不調で休職することになり、

傷病手当金を請求することになりそうです。

試用期間が終了し、来月から標準報酬月額も上がる予定なので、引上げられた後に

休職を開始したほうが得ですよね?

 

  傷病手当金の支給額は基本的に本人の標準報酬月額を元に計算されます。

ただし、平成28年4月から、原則として支給開始前一年間の標準報酬月額の

平均額で計算されることになったため、受給の直前に標準報酬月額が引きあがった

としても支給額は大きく変りません。FullSizeRender (17)

 

 

 

 

 

 

 

転職前後を通算できる?

原則は12ヶ月の平均額ですが、現在の会社での被保険者期間が12ヶ月満たない

場合は、あるだけの期間の平均額で計算します。(上限あり)

ただし、転職して間もないために12ヶ月に満たないという人については、

転職前の標準報酬月額も通算して計算できることがあります。

通算できるのは、現在の会社と転職前の会社で

「協会けんぽ」など同じ保険者の

健康保険に加入していて、

前後の空白期間が原則1か月以内の場合に限られます。

 

内容を知らされていない就業規則は無効?

社内規則に違反した社員を出勤停止にしたところ、

そんな規則は知らなかったから無効だと言われました。

就業規則は会社、総務のキャビネットにあり、申出があった社員には見せています。

就業規則を確認しなかったのは社員の責任ですよね。IMG_8449

 

周知させていない就業規則は無効です。

総務のキャビネットにしまってあって、

『見たくても見たいと言い辛い』状態では、

「周知させた」とは言えず、

裁判となった場合は

就業規則及び就業規則に基づく懲戒処分も無効と

判断される可能性があります。

 

どうすれば周知させたことになるでしょう。

 

週3日勤務、1年契約のパートタイマー。育児休業は与えなくていい?

 

 週3日勤務、1年契約のパートさんが、育児休業を取りたいと言って来ました。

当社ではパートさんの育児休業制度はありません。

次の契約更新はせずに終了とし、育児が落ち着いてまた働きたくなったら優先的に採用するということで問題ないですよね。FullSizeRender (21)

 

 会社に制度なくても、法律の要件を満たす場合は育児休業を与えなければなりません。

1年契約など有期契約労働者の育児休業取得要件は、法改正によって大幅に緩和されています。

このため、多くの人が育児休業を取得できるようになっています。

法定の要件をよく確認して、違法な取り扱いにならないようにしましょう。

副業禁止に違反してアルバイト、 懲戒処分にできる?

 

 

 

Q 社員が週末にアルバイトをしていることが発覚しました。

当社は副業を禁止しているため、懲戒処分にしたいのですが、

問題ないでしょうか? 007

 

A 単純に副業していたというだけで懲戒処分にするのは難しいです。

週末にアルバイトをしているせいで、遅刻や欠勤、ミスが増えたなど

本業に支障が出ていて初めて懲戒処分の検討ができます。

 

 

副業を禁止できますか?

副業禁止という規程は労働基準法にはありません。

法律で副業が禁止されているのは公務員だけです。

実際には民間企業でも就業規則で副業を禁止している会社は多いのですが、これは任意のルールにすぎません。

では副業を禁止し、それに違反した場合に懲戒処分を行うルールは有効なのでしょうか。

社員には職業選択の自由がありますし、

勤務時間外の私生活はどのように過ごそうと本人の自由です。

副業を禁止することは、この自由を侵害するものとも言えます。

しかし、業務に支障が出るような副業は、会社が認めるわけにもいきませんね。

ですから、副業を禁止する規程は一定範囲では有効と考えられますFullSizeRender (15)

 

違反したら懲戒処分できますか?

就業規則で副業を禁止しているのに副業をしていた場合、懲戒処分に出来るのでしょうか。

どんな副業であろうと、

一律に禁止して、これに違反したら懲戒処分にするというのは問題があります。

先ほどにも書きましたように、副業を禁止する規程は「一定範囲で」有効と解釈されていてるからです。

「一定範囲」とは、たとえば次のような場合が考えられます。

・副業による疲労蓄積により、本業でのミスや遅刻、欠勤が多くなった

・会社の評判を落とすような副業

・競業他社での副業

・本業の肩書きや名詞を使う場合

 

就業規則に違反して副業をしているが、

ミスや遅刻が増えたわけでもなく、本来の業務に支障がでていないという場合は

懲戒処分は難しいと考えられます。

本人に副業をしなければならない事情を聞いたり、

本業をおろそかにしないよう注意する程度にとどめておくべきでしょう。

許可制という方法も

一律に禁止すると、こっそり隠れて副業をする社員がでできて会社も把握できない問題もでできます。

そこで、一律禁止ではなくて「許可制」や「届出制」にするという方法もあります。

本業における残業、休日出勤を優先するなどルールを決めておくことでトラブルも防止できそうです。

 

 

副業を促進する動き

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副業をすると本業に身が入らないと考え、

多くの会社が副業を禁止していますが最近はこれも変わりつつあるようです。

「ビジネスセンスが磨かれ自立の一歩に繋がる」

「社外での経験によってスキルアップし、それが本業に還元される」

と言った考えからベンチャー企業などから

「副業ОK」とする動きも

広がっているといいます。

昨年4月には大手製薬会社が副業を前面解禁してニュースになりました。

優秀で意欲的な人ほど、そうした職場を魅力的に感じて集まってくるかもしれません。。

 

 

配偶者手当をやめて保育手当を支給。これって不利益変更?

 

 

社長

配偶者を扶養している社員に配偶者手当を支給したんですが、

これからは育児と仕事の両立支援に力を入れたいので、配偶者手当を廃止しようかと思っているんです。

社労士

手当ての廃止は労働条件の不利益変更になりますから、きちんと手順を踏んで進め                  ないといけませんね。

社長

手当ての廃止といっても、代わりに子供を保育所に通わせている社員に保育手当てを支給しようと思っています。

計算してみたら会社がトータルで支給する額は増えるんですよ。

これなら不利益変更になりませんよね?fullsizerender-18

社労士

専業主婦の奥さんはいるけれど保育園に通う子供はいないという社員はいませんか?

 

その人にとっては手当てが減ることになりますよね。

有利になる人もいれば不利益になる人もいるという場合でも

不利益変更に該当するんですよ。

社長

そーなんですか。じゃあ、どのように進めていけばいいんですか?

社労士

不利益になる人には同意をもらうのが原則です。

きちんと説明して納得してもらった上で同意書を書いてもらいましょう。

そして就業規則(賃金規程)も変更しておきましょう。

社長

もし同意してくれなかったら?

社労士

同意がえられなくても就業規則(賃金規程)の変更によって実施することは可能です。

その場合は「変更が合理的なもの」でなおかつ、

「変更後の就業規則を周知させている」必要があります。

社長

今回の変更は合理的なものですよね?fullsizerender-17

社労士

合理的かどうかは、

「不利益の程度」

「変更の必要性」

「代償措置」などをもとに判断されます。

今回は変わりに保育手当てを支給するので、

「代償措置」を講じていると言えるかもしれません。

このほか、配偶者手当をいきなり廃止するのではなく、余裕を持って知らせておくとか、

徐々に減らしていくなど経過措置を取ると安全です。

トラブルを防ぐためには一方的に廃止するのではなくて、

不利益になる人に配慮しながらていねいに進めていくのがポイントです!

 

原則は

労働者の同意が必要

変更が合理的なもので

変更後の就業規則を周知させている場合は

例外として

同意がなくても変更できますimg_8203

年末調整の確認をしましょう!

そろそろ年末調整の時期になります。

年末調整の作業を外部に委託している場合も、書類の整理やチェックなどの準備作業を社内でしっかりやっておくことが控除モレなどの防止に役立ちます。準備作業を中心に年末調整を確認しておきましょう。

今年は下記の変更点があります。fullsizerender-10

 

今年の主な変更事項

①マイナンバーの利用がはじまり、源泉徴収票の様式が変更されました。

②給与所得控除の上限額が、230万円(給与収入1,200万円を超える場合)に引き下げられました。

③通勤手当(交通機関、有料道路を利用する場合など)の非課税限度額が月額10万から15万円に引き上げられました。

※ 改正法が交付されたのは平成28年4月ですが、平成28年1月以降の通勤手当よりさかのぼって適用されるとになっています。

そのため、1月から3月に月額10万円を超える通勤手当を支給していて、改正前の規定により税金を徴収してしまった分については、年末調整で清算することになります。

④国外居住者(1年以上国外に居住することが通常必要な場合。留学なども含まれます。)を扶養親族にするものは、戸籍謄本などの「親族関係書類」と国外送金の控えなど「送金関係書類」を会社へ提出または提示することになりました。

 

年末調整とマイナンバー

今年より所得税関係でもマイナンバー(個人番号)の利用が始まりました。

年末調整の際のマイナンバーの取り扱いについて国税庁が新たにQ&Aを公表しています。主な内容を確認しておきましょう。

Q 年末年始にマイナンバーの記載のない扶養控除等申告書を受理していた場合は?

昨年末に提出された扶養控除等申告書(平成28年分)に

マイナンバーの記載がなくても、

今年の年末調整の際に提出される平成29年分の申告書へ記載してもらえばかまいません。

ただし、扶養親族が減った場合など今年提出分記載のない人がいる場合は、

その人の分だけは別途取得しなければなりません。fullsizerender-9

 

 

 

Q 扶養親族等申告書に

「提供済みのマイナンバーと相違ない」と

書けばマイナンバーの記載を省略できるの?

前年と変更がなくても、原則マイナンバーの記載を省略することはできません。

ただし、労使の合意により、従業員が申告書の余白に

「マイナンバーについては給与支払者に提供済みのものと間違いない」旨を記載し、

会社側がすでに受けているマイナンバーを確認した旨をimg_8203

扶養控除等申告書に表示すれば、

マイナンバーの記載を省略することができます。

このほか、平成29年分の扶養控除等申告書からは、

会社が、従業員や扶養親族などについて、

次の必要記載事項を記載した帳簿を備えている場合、

マイナンバーの記載を省略することができます。

ただし、帳簿は、過去に提出された扶養控除等申告書などをもとに作成されたものに限ります。

①本人および控除対象扶養親族等の氏名、住所、マイナンバー

②帳簿の作成にあたり提出を受けた申告書の名称

       例* 「平成27年分の扶養控除等申告書」

③②の申告書の提出月日

 

 

Q 従業員からマイナンバー提供を拒否されたら、どうすればよい?

まずは、従業員にマイナンバーの記載は法律で定められた法律であることを伝え、それでも提供を拒む場合は、提供を求めた経過等を記録・保存し、会社が義務を怠っていないことを明確にしておきましょう。

 

早朝に出勤する社員。早出残業になる?

労働基準法の中でも「労働時間」は奥の深いテーマです。

近年、朝活ブームで朝早くから出社する人も増えています。

本来の始業時刻までの時間は労働時間になるのでしようか。IMG_6431 (2)

 

早朝の人が少ない時間は静かで集中でき、確かに仕事ははかどりますね。

始業時刻前に業務を行っていれば、その時間はもちろん労働時間となります。

いわゆる早出残業てす!

 

勝手に早く来ているのだから・・・・

中には「会社が命じたわけでもなく、本人が勝手に来ているだけだから」

「本人が早出残業の申請をしないから」

という理由で早出分の残業代は支払っていないという会社さんは多いのではないでしょうか。IMG_8420

そして、本当に仕事をしているの?

一方で、通勤ラッシュを避けるためにとりあえず早朝に家を出て、会社で新聞でも読みながらコンビニで買った朝食を食べるなど、生活スタイルとして早く来ていても仕事はしていないケースもあるでしょう。

早朝、他の社員がいない時間帯に1人で出勤して、仕事をしていたのかいないのか、あるいは少し残業をしただけで後は新聞を読んでいたとかといったことは会社側としては、把握しづらいものです。

しかし、退職後にまとめて早出残業代を請求してくる社員は、早朝にメールを送信した記録など証拠を揃えています。

会社側がまったく無策で

早出出勤を放置していると

多額の早出残業代を請求される可能性もあるんです!IMG_4224

 

会社側も証拠を揃えておきましょう。

朝早く出勤している社員はやる気に満ち溢れた努力家なので水を差すようなことは言いたくありませんが、

「勝手に早く来ているのだから」と放置していてはいけません。

まず会社の方針として早出残業を認めるかどうか

認める場合はきちんと申請を出してもらうよう徹底しましょう。

認めない場合はその旨を文書で通知しておくことです。

それでも早出出勤する人については、なぜそんなに早く来るのかを確認するようにしましょう。

ラッシュを避けるためであまり仕事をしていないことが確認出来れれば

もし万一訴訟になっても会社側の証拠となります。

 

 

65歳以上の転職者にも雇用保険を適用

65歳以上の転職者にも雇用保険を適用

雇用保険法の一部を改正する法律が3月29日、衆議院で可決され成立しました。

現在は転職などにより65歳以上で新たに雇用された人は雇用保険に加入できません。

法律の定められた昭和59年当時は、大半の人が労働生活から引退する年齢だったからです。

しかし、近年は高齢で働く人口が増えました。人手不足からも65歳以上の人を雇用する会社が増えています。 IMG_9388

そこで、65歳に達する前から引き続き雇用されている人だけが65歳以降も雇用保険の被保険者になっている現在の制度を改め、平成29年1月1日からは、65歳以上で新たに雇用された人も雇用保険の加入対象とすることになりました。

これに伴い、これまでの「高年齢継続被保険者」という名称は、

65歳以上の新規加入者を加え、「高年齢被保険者」に変わります。

この「高年齢被保険者」が失業した場合には、「高年齢求職者給付金」が支給されます。現行の「高齢者継続被保険者」と同様に一時金が支給されることになります。

この改正に合わせ、これまで65歳以上の人を対象としてこなかった次の給付についても見直され、それぞれの支給要件を満たす場合は65歳以上の人も対象となります。IMG_2574

 

◇「就業促進手当」(再就職時に支給されるもの) 「移転費」「求職活動支援費」

◇「教育訓練給付金」

◇「育児休業給付金」「介護休業給付金」

なお、65歳未満の人が雇用保険の給付(基本手当)を受給すると老齢年金は支給停止されますが、65歳以上の人が受ける一時金(高年齢求職者給付金)については、現行と同様に年金との併給が認められます。

 

経営セミナーのご案内

 

経営セミナーのご案内 (詳細はこちら)

 

平成28年6月7日(火曜日) 午後3時00分~午後5時00分

千葉市民会館 4階 第4会議室

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どなたでもご出席できます

ご興味のある方、ぜひのご参加をお待ちしております

参加費 無料です

○第四次産業革命へのシフト

「変化する時代のビジネストレンド」

~中小企業は、この変化にどう対応すべきか~

講師 千葉商科大学 / 大学院 教授 藤江俊彦 氏